the best08 継続は力なり―生徒のがんばりを先生方が支えてくれる。山元 翠

「全力でがんばり続けたら、
必ず結果はついてくる」
それが、後輩である在校生に伝えたいこと。

賢明在学中は、中1~高3までテニス部に所属していました。最初は、ラケットにボールが全然当たらなくて…。夏の練習は、暑いし汗もかく。「なんでこんなしんどい部活に入ったんやろ、サボりたいな」と思ったこともありました。でも、当時顧問の志水先生の口癖は、「継続は力なり!がんばれば結果は出る」。その言葉に励まされ練習を続けていると、中2になったころから次第に上達。大会では1回戦負けだったのが、2回戦まで進めるようになったのです。うまくなりだすと楽しくて、積極的に自主練をするなど、取り組み姿勢も変化しました。

テニスと同じく、中2のときに夢中になったのが
大好きな本である「赤毛のアン」。

もともと本を読むのが好きで、図書館にはときどき足を運んでいました。そんな中で出会ったのが「赤毛のアン」です。アンの世界に魅了され、20巻ほどあったシリーズ全部を一気に読破。「舞台であるカナダに行きたい!それには英語を勉強しなきゃ!」と思うようになり、それまで単なる教科の一つであった英語に、急に興味を持つようになりました。学んでみて感じる英語の魅力は、異なる国の人と話をしてわかり合え、自分の世界が広がること。その後、高校と大学でカナダへの留学を経験。現在の英語教師の道へとつながっています。

教師の仕事をしようと思えたのは、
教育実習でふれた生徒の温かな心のおかげ。

大学は、文学部英米文学科へ進学。実は、最初から教師になりたかったわけでは、ありませんでした。気持ちが変化したのは、教育実習のとき。担当した生徒たちから、最終日に「先生かなり緊張していたね、でも、わかりやすい授業をありがとう」と書かれた手紙をもらったのです。うれしかったです。人に教えるという先生の仕事は大変なものですが、それ以上のやりがいを感じ、挑戦してみようと決めました。好きなこと、興味があることに全力で取り組めば、そこから未来は開けます。みなさんも、何か一つ打ち込めるものをぜひ見つけてください。

Profile

山元 翠

賢明女子学院中学校・高等学校の英語科教師。テニス部の顧問。現在教師になって10年目。合唱大会や球技大会など学校行事の際には特に、目標に向かって工夫したり努力したりと自発的に盛り上がっていく生徒のパワーに圧倒される。そんな生徒の姿を見ることができるのも、教師のやりがいだと感じる。生徒と接するときに心がけているのは「誠実さ」。だから、生徒の気持ちに寄り添いながらも、本人のためと思えば、ときには厳しいことも言う。職員室には、自己研鑽を怠らない同僚教師がずらり。自分自身も今後も初心を忘れずに、全力を尽くしていきたい。

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