先生ご自身がテニスに興味を持ったのはなぜですか?

テニスを始めたのは、中学のときにソフトテニス部に入ったのがきっかけです。当時、男子に人気のあったスポーツは、野球・サッカー・バスケットでしたが、自分はそこでは活躍できないなと思い、ちょっと違うところへ活躍の場を求めたのです。それまではどちらかといえば、スポーツがそれほど得意な方ではなかったのですが、テニスでは成績を残すことができ、「自分にもできることがある」と自信を持つことができました。

高校時代には、全国選抜高校テニス大会にも出場されたとか。

クラブでは、運良く同じような実力を持ち、同じようにテニスを頑張りたいと考える仲間に恵まれたので、その環境のおかげもあって、日々切磋琢磨することで実力も身に付き、大会にも出場することができました。テニス部には顧問の先生もいなかったのですが、だからこそ、先輩から教えてもらったり、テニス雑誌を読んで練習法を学んだり、プロのフォームを見て研究したりと、どうすればもっと上手くなれるのか、試行錯誤しながら主体的に練習できたのもよかったのかもしれません。

現在、賢明のテニス部顧問として、大切に考えていることは何ですか?

テニスは基本的には個人スポーツですので、弱い自分との闘いはもちろん大切です。しかし、クラブ活動としてやるからには、部のメンバー全員で強くなっていくことを重要視しています。ダブルスで試合に出ると楽しいですし、団体戦ではひとりでがんばれないことも、がんばることができます。みんなで協力して上手くなることを学んでほしいですね。

強くなるためには、どのようなことが必要でしょうか?

試合で負けたときに、「自分が弱いから負けた」と言い訳せずに認めることです。弱い自分を認めることが、今後強くなっていくための第一歩。今の状況を打開するために、その後の練習に本気で打ち込むようになるからです。本気で頑張って、それでも試合でボロボロに負けると、当然悔しいし、気持ちも沈みます。しかし、落ち込んでいても何も変わりません。強くなるために今の自分の弱さを認めることで、また気持ちを立て直して練習に向かうことができるのです。
実は私自身も負けたとき、ずっと言い訳をしていたことがありました。試合の途中から、言い訳を考えていたこともありました。しかし、言い訳からは何も生まれず、それどころか、自分のせいでダブルスで負けたり、試合でコートに立っても相手に太刀打ちできず、一方的な展開で負けたりということが続きました。「このままの自分ではいけない。自分が変わらなければいけない。」と、そのことに気づいてからは、一生懸命練習するようになりました。

生徒にはどんな心構えで練習をしてほしいと思いますか?

ただ漫然と練習するのではなく、きちんと自分で考えながら練習をしてほしいです。上手い人と自分とは何が違うのか、自分の課題は何なのか、それを克服するためにはどんな練習するのが良いのか…。自分から積極的に考え、上達するための行動をとっていってもらいたいですね。クラブの練習だけで足りないと思えば、自主練をしてもいい。また、自分で考えたことを相談してくれれば、個別にアドバイスもします。自分で考え、意識して練習すれば、それだけ多くのものを吸収できると思います。

今後の夢を教えてください。

賢明のテニス部が、県大会団体戦でベスト8に入ることです。現在はベスト16で、まだまだ壁は高い。勝ち上がるためには、今の和気あいあいの楽しい部活もいいですが、もう少し厳しさも必要かなと思います。メリハリをつけて、緊張感ある練習を実施したいです。

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