the Best02 最後まで全力を尽くす。悔しさから学んだ大切なこと。小川 彩恵

先生に勧められてはじめた400mで、
速く走れる喜びを実感しました。

特別、速いわけではないけど、走るのが好き。小学生の頃から、中学では陸上競技部に入りたいと思っていました。賢明に入学し、希望通り陸上競技部に入部。100mと200mの種目を走っていました。今、中学時代のことを振り返ると、あまり真剣には練習していなかったと思います。高校生になり、先生からの勧めもあって、専門種目を400mに変更。自分に合っていたようで、試合のたびにタイムがどんどん伸びていきました。そして、高2の6月、明淡姫対抗陸上競技大会で優勝。速く走れることがうれしくて、学校のグラウンドで、毎日練習するのも楽しかったです。

シーズン締めくくりの西播ジュニアで自己ベスト!
本気でがんばったから、つかめた結果だと思います。

私が本当の意味で走ることに真剣になったのは、その2か月後、8月の姫路市民大会がきっかけです。レース終盤「もうイケるはず!」と油断した瞬間、一気に抜かれ、結果は4位。3位の選手と0.37秒差で表彰台を逃しました。今思い出しても、悔し過ぎてつらいです。以来、どんなにしんどくても「ここで気を抜いたら負ける!」と自分に言い聞かせ、最後まで意識して全力で走るようになりました。迎えた9月の西播高等学校ジュニア陸上競技対校選手権大会では59秒40の自己ベストをマークして、2位に入賞。悔しい経験をバネに、がんばれたのだと思います。

部活があるから
勉強もがんばろうと思えるんです。

部活を通して学んだことは、勉強でも活きています。たとえば、目標の定め方。部活では大きな目標を決め、それに向かって小さな目標を立てて乗り越えていきます。勉強も同じです。まず志望大学を決め、合格のために今の自分に足りないことを洗い出し、ひとつずつクリアしていくのです。また、両立のため時間の使い方も工夫しました。部活をしているから、成績は良くなくても当たり前なんて、言い訳はしたくない。だから、自宅のトイレに世界史の流れを貼って覚えるなど、すき間時間も有効活用。6月に部活を引退した後は、受験に向けて全力疾走しています。

Profile

小川 彩恵

賢明女子学院高等学校3年生。陸上競技部に所属し400mの選手として活躍。自己ベストの59秒40は賢明歴代記録。高3の5月に行われたインターハイの兵庫県大会では、準決勝進出。高校生活最後の大会である6月の明淡姫対抗陸上競技大会では3位に入賞した。この大会の前には、顧問の先生から「のびのび走っておいで」と声をかけられたという。自分の性格上、「勝ってこい!」と言われたら、プレッシャーを感じて硬くなり、本来の走りができなくなる。それを知っていて、こんな声をかけてくださったのだと喜ぶ。部活を引退した今は、陸上を通して学んだベストを尽くすことを、勉強で実践している。

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