the best05 みんなの音と心を合わせて広がるお琴の響き。田中 風花

手にできた、たくさんのまめは
みんなでがんばった証です。

筝曲部の部室は、私が教室の次に多くの時間を過ごしている場所です。普段の練習は週2回ですが、コンクール前はほぼ毎日。夏休み中も、ずっと練習をしていました。特に大変だったのは、4日連続でおこなった「1日練」。朝9時から夕方18時までの集中練習を、4日間するのです。お琴は、演奏する部員全員の音を合わせることが大切。左手で弦を押す「押し手」の加減が揃わなければ、同じ音が出ません。手がまめだらけになりましたが、練習の成果が出て、2015年8月の兵庫県高等学校邦楽連盟西播磨支部演奏会では、金賞をとることができました。

なんでも話し、影響し合える
かけがえのない友だちができました。

学校生活の中で一番楽しくて好きな場所といえば、食堂です。家からお弁当を持ってきて、高2になった今でも、お昼だけは中3の修学旅行で同じ班になった仲間と集まって食べています。食後もポテトやきんとんパイを買い、友だちと分けて食べながら話を続けるのがいつものパターン。中3の頃の話題といえば、テレビや芸能人のことが中心。でも、最近は、将来の夢や進路のことを話したり、お互いに勉強を教えあったりもします。みんな夢はいろいろだけど、一緒にがんばれる仲間同士。私は将来は、海外で活躍できる人になりたいと思っています。

生徒会長として
人々に喜ばれる仕事をしていきたいです。

また、今年度は生徒会長として、学校行事の企画を考えたり、他校と合同でボランティアをしたりしています。今年の夏には東北へも行きました。会長になったばかりの頃は、ほかの生徒会メンバーに仕事を依頼するのが苦手でした。そのことをお昼ご飯を食べている仲間に相談すると、「遠慮せずに頼んだ方がいいよ。仕事をもらえないと、自分は信頼されていないのかな?と不安になるよ」とのアドバイス。実際に仕事をお願いすると、みんな喜んで引き受けてくれました。残りの任期も、生徒会長として、いろんな人に喜んでもらえるような活動をおこなっていたいと思います。

Profile

田中 風花

賢明女子学院高等学校2年生。筝曲部に所属。2015年は兵庫県高等学校邦楽連盟西播磨支部演奏会で金賞を受賞、兵庫県高等学校邦楽コンクールでは銀賞に輝いた。中学で筝曲部に入部したときは、以前からお琴をやっていた祖母が喜び、自分のお琴をプレゼントしてくれたという。お琴の魅力はといえば、美しい音色と、音の表情の豊かさ。一人で弾くのもいいが、複数でパートに分かれて弾くと、音の表情は何倍にも豊かになるという。穏やかな曲は優しい気持ちで、激しい曲は力強さやしなやかさなど、曲が持つ物語をイメージしながら演奏している。

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