the best12 森田 早耶 相手を思う心がお互いを高めてくれる。

卓球も、それ以外の話も何でもできる
アットホームな雰囲気は卓球部の伝統。

卓球場は、楽しい思い出や苦しい思い出がたくさん詰まっている場所。スポーツ経験のまったくなかった私が卓球部に入ろうと思ったのは、体験入部で感じた先輩の温かさがきっかけ。アットホームな雰囲気の卓球部をまず好きになり、卓球自体を好きになったのは、その後からでした。入部後なかなか上達しない私にも、先輩は「大丈夫よ!」「こうしたら、うまくいくよ!」と一生懸命に教えてくれました。「こんなふうに親身になってくれる人がいるんだから、部活だけは何が何でもがんばろう!」。そう思って、私も精一杯に練習に取り組みました。

みんなの心が一つになった…
それが、私たちが強くなれた一番の理由です。

毎年8月初旬に近畿のカトリック校が集まる「カトリック大会」は、最も盛り上がる大会の一つ。例年5位くらいの成績でしたが、私が部長を務めた昨年はベスト3に入ることを目標に、夏休みも朝から夕方まで1日練を繰り返しました。団体戦のメンバーは6人だけ。でも、選ばれなかった部員も毎日一緒に練習。当日もみんなで応援をして、心を一つに試合に挑むことができました。結果は2位。「自分だけがよければそれでいい」ではなく、互いに弱点を指摘したり、うまくなった点を褒めたりして、部全体で強くなろうとしたことがよかったのだと思います。

先生からのアドバイスで
自分なりの部長像が見えてきました。

実は高2で部長になったときには、悩んだこともありました。運動が得意な方ではない自分が、部長としてやっていけるか不安だったのです。顧問の白川先生に相談すると、「真摯に卓球に向き合う姿を見せれば、後輩にも伝わる。部員に認めてもらえる部長になれ。でも、無理はするな」と言われました。その言葉で、「私は卓球のうまさで部員をまとめるタイプではないけど、私なりのやり方で部長としてできることをしよう」と心が軽くなり、がんばることができました。卓球部での活動を通して、最後までやり切る気持ちの強さを学べたと思います。

Profile

森田 早耶

賢明女子学院高等学校3年生。中1から卓球部に所属し、高2では部長を務めた。賢明へ通う今がとても楽しいことから、将来は自分も日本史の先生となって賢明に戻りたいと考えている。卓球部の顧問である世界史の白川先生には、部活のことだけではなく進路も相談。文学部に進学して教職課程を取るか、教育学部に進むかで迷っていたとき、「教育学部の方が先生になりたい人が多く集まっているから、目標へ向かう学生のエネルギーも強いと思う」とアドバイスを受け、教育学部を志望することに決めた。現在は3年生になり部活を引退。志望する大学合格をめざして、最大限の力で受験勉強に取り組んでいる。

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