賢明女子学院中学校・高等学校

光あれ 日々の所感 校長 松浦明生光あれ 日々の所感 校長 松浦明生

2023/07/20

2023年度1学期終業式

ついこの間、入学式や始業式を済ませたばかりだと思っていましたら、はや1学期の終わりを迎えようとしています。皆さんの目は、これから始まる長い夏休みに向きがちでしょうが、ここで、1学期の学校生活について振り返ってみましょう。
始めに、今年度の聖書の言葉を伝えました。覚えていますか。始業式で話したことは中学1年生と高校1年生の人達は聞いていませんね。
もう一度話します。「神の国を何にたとえようか。どんなたとえで示そうか。それは、からし種のようなものである。土に蒔くときには、地上のどんな種よりも小さいが、蒔くと、成長してどんな野菜よりも大きくなり、葉の陰に空の鳥が巣を作れるほど大きな枝を張る」マルコによる福音書4章30~32節です。皆さんは無限の可能性を秘めた小さな種のようなものです。種の成長には、大地や、水、太陽の光が必要です。その成長は環境と自分次第で決まります。種は賢明女子学院という土壌に蒔かれました。これからの学校生活で皆さんに、たっぷり水を注ぎ、太陽の光がよく届くように手助けをします。しかし、一番大切なのは皆さん自身の力です。日々の様々な学びを大切にし、よく感じ、よく考える生活ができれば、感動や発見がいっぱいの充実した学校生活が送れます。あなたの力を存分に発揮して、自分らしく大きく成長できるでしょう、と伝えました。
さて、「あなた」という木はこの3か月でどれくらい伸びたでしょうか。振り返ってみてください、「ずいぶん伸びた気がする」「すこし伸びた気もする」「まだあまり伸びていないなぁ」あなたはこのうちのどれでしょうか?「まだあまり伸びていないなぁ」と思った人は、この夏休みがチャンスです。あなたはどのような種で、どの様に育つのか。比較的ゆったりと時間が取れる夏休みに考えてみてください。
ある新聞に、次のような詩が掲載されていました。

「砂時計の詩」

1トンの砂が、時を刻む砂時計があるそうです。

その砂が、音もなく巨大な容器に積もっていくさまを見ていると

時は過ぎ去るものではなく

心のうちに からだのうちに 積もりゆくもの

と、いうことを、実感させられるそうです。

時は過ぎ去るものではなく

心のうちに からだのうちに積もりゆくもの

私は、この詩を読んで、「時間」というものをあらためて考えました。時は過ぎ去っていくものですが、時を自分から追いかけるのではなく、そのとき、そのときの体験を感じ取り、自分の心や体に積み重ねることが大切です。
そういえば、私は4月の新入生面談日にM1の生徒ひとりひとりにメッセージカードを渡しましたね。そのカードに「人生のハンドルはこころです。心の動きを感じる生活ができればあなたの人生は豊かに広がります。」という意味のことを書きました。皆さん、「自分」という車を走らせる為に感じる心を大切にして、夏休みの生活を考えてみて下さい。車はアクセルを踏むと進みます。私たちの行動も自らの意思でアクセルを踏んで走らせましょう。アクセルを踏むと、行動の原動力が生まれますが、なぜ、どの様に行動するかが大切です。アクセルを踏む前に、よく感じよく考えましょう。
「暑くて、暑くて、ナメクジになって溶けてしまいそうなので、やる気もおこらへんわぁ」
と思っても諦めず、自分を奮い立たせてアクセルを踏まなければ、前には進みません。アクセルを踏むことは、前進することです。しかし、アクセルさえ踏んでいればそれで良いわけではありません。わき目も降らず寝ずに踏み続ければ、衝突してしまう危険もあります。ですから、行く先を見計らって安全なブレーキをかける必要があります。大切なのはアクセルとブレーキのバランスです。そして、もっと大切なのはあなたの「ハンドル操作」でしょう。「今、私はどのような方向に進んでいるのか、どのような目的に向かっているのか」「誤った方向に進んではいないか」「この道は間違っている、もと来た道に引き返らねばならない」など、あなたの確かなハンドルさばきで、夏休みを楽しみましょう。「アクセル」「ブレーキ」「ハンドル」を上手に使って充実した生活を送って下さい。
高校3年生の人達、皆さんにとって、この夏休みは、将来に繋がる進路実現に向けての大切な40日です。2学期から本格化する受験に向けて学力をつける上でとても大切です。私は、以前学年主任をしていた時に、学年通信の半面を使って「夏を制するものは受験を制す」「夏を・・・・・」と書きました。この夏の過ごし方が進路にも大きく影響すると思います。
頑張って下さいね。
賢明タイムズにも書きましたが2学期に向けて先ほども述べたように、よく感じよく考え、毎日前進して「未来社会に貢献できる美しい心の人に」なって欲しいと心から願っています。「いつの日か燈台の光のような人となる」を目標に、周囲に寄り添い、社会に貢献できる、美しい心と高い知性を身に着けた人を目指して、何事にも最善を尽くすこと、「The Best」、スクールモットーの実現に向かいましょう。
学校での体験が、あなた達から家庭(社会)、そして、また学校へと、心を繋ぎ命が巡る「心の循環」によって社会に貢献できる人になって下さい。九月、二学期までの間の日々をどう過ごしたかによって、あなたの成長の度合いが決まります。充実した夏休みを過ごしましょう。あなた達の成長した姿を楽しみにしています。

それでは、1学期を振り返って、充実した夏休みを過ごせるように、との思いを心に留めて
しばらく瞑目しましょう。自分で自分の内なる心を見つめましょう。

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