賢明女子学院中学校・高等学校

光あれ 日々の所感 校長 松浦明生光あれ 日々の所感 校長 松浦明生

2025/05/19

中間テスト

おはようございます。

明後日から中間テストが始まります。中学1年生にとっては、入学して初めての中学校のテストになります。しっかり準備をして挑みましょう。

 

こんなお話があります。ある人が、坂を登って歩いていると、一人の職人に出会いました。

彼は、大きな石を削り続けていました。その人が、「何をしているのですか?」と尋ねると、その職人は答えました。

「大きな石を削って、形を整えているのです。」

さらに、その人が、また坂を登って歩いていると、別の職人が同じように、石を削っているところに出会いました。また、「何をしているのですか?」と尋ねると、その職人は答えました。

「私は、教会を建てるために、石を削っているのです」と。

さて、どうでしょう。同じように石を削る仕事をしていても、視点や目的が異なると、それぞれの仕事の意味も価値も、全く異なることが解りますね。

勉強も同じです。「ただ問題を解く」ことだけを目的とするのは、「ただ石を削る」だけの行為と似ています。けれど、皆さんが「学ぶことを、自分を見つめ、未来を築くため」と捉えたとき、勉強は大きな意味を持ち、未来に繋がる重要な結果を導くでしょう。

テストは、今の時点での、皆さんの知識やスキルを測ることです。そして、試験までの過程を振り返れば、自分がどれだけ努力できたか、自分の限界を、どれだけ押し広げられたかを知ることができます。結果は大切ですが、もっと大切なのは、勉強する「過程」なのです。

皆さんの勉強を、石を削る職人に当てはめてみましょう。石を削る目的を、どう捉えるかは皆さん自身です。勉強を、目指すべきものの土台作りと考えれば、「ただ問題を解く」から一変して、問題を解くためにどの様に考えるか、柔軟な心で対応できるかが重要となり、日々の勉強がとても意味深いものに変わっていくでしょう。

中国の漢書の中に「雨だれ石を穿つ」という諺があります。「雨だれ」とは雨のしずくのこと、「穿つ」とは穴を掘ることを指します。「雨のしずく程の小さな力でも、何度も繰り返し落ちるうちに、硬い石に穴があく」ことを意味しています。実際、古くからある神社や寺院の建物の軒下などをよく見ると、雨の雫によって穿たれ、穴のあいている石がありますね。

つまり、「雨だれ石を穿つ」は、どんな小さな力でも、徹底的に打ち込んで努力を重ねれれば、いかなる苦難も突破できるという深い意味を持っているのです。

価値ある「勉強」は、自分の与えられた能力や精神力、体力のすべてを駆使して、自らの可能性を、精一杯活かしきることに繋がるのです。

今日も一日を大切にして、試験に備えましょう。

それでは私の話を終わります。

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