賢明女子学院中学校・高等学校

光あれ 日々の所感 校長 松浦明生光あれ 日々の所感 校長 松浦明生

2025/07/19

2025年度1学期終業式

おはようございます。
春の光が満ちる4月に始まった1学期も、気づけば7月、青々と茂る木々に蝉の声が響く季節となりました。今日、無事に1学期の終業式を迎えることができたことを、大変嬉しく思います。

始業式で、「今日が1年のスタートです」と話しましたが、1学期は、それぞれに新しい学年の目標を掲げ、「共に学び、共に成長する」歩みを進めたことでしょう。この数か月の間、皆さんは日々の授業や行事、友人との関わりを通して、多くの経験を積みました。その一つひとつが、確かな成長の歩みであり、実りの種を蒔く時間であったに違いありません。

今年度の聖書の言葉、「コロサイの信徒への手紙」第3章12〜15節では、憐みの心、慈愛、謙遜、柔和、寛容、赦し合い、感謝することの意味を綴り、そして何より「愛を身に着けなさい」と教えています。1学期を振り返ると、皆さん一人ひとりの優しさと愛が、教室に、学校中に、空気のように満ちているように感じます。

新しいクラスの友達や先生との出会いの中で、うれしい発見もあれば、時にすれ違いもあったことでしょう。そんな日々の内に、自分の気持ちを整え、思いやりの心を持って、人間関係を築こうとする、それら一つ一つの行動が、そのままに愛と平和に繋がるということ。つまり、賢明での学校生活そのものが愛の実践だったのです。

星野富弘さんの詩に、こんな言葉があります。

「人生の意味とは、

自分の種を育て、

他者の庭に花を咲かせることかもしれません。

人は土となり、水となり、光となって、互いに命を輝かせ合う。」

この詩のように、皆さんは自らの土壌を耕しながら、互いに花を咲かせる準備をしたのです。

 

今年度の高校入学式では、「花よりも、花を咲かせる土であれ」という言葉を、高校生の皆さんにお伝えしました。この1学期、皆さん自身の心に花を咲かせる豊かな土壌を育むことができたのではないでしょうか。身に付けた知識やスキルを活かすために、最も重要なことは感じる心です。物事を深く感じ、よく考えて豊かな人格を育む。そして、誰かのために役立つよう心がける。自分の内に美しい花を咲かせる土壌が育み、誰かを支えようとする生活姿勢を身に付けることが、愛の実践に繋がります。

上手く行ったことだけでなく、思い通りにいかず、悩んだこと、苦しかったこともまた、「土の熟成」に役だちます。喜びも、悲しみも、挑戦も、失敗も、そのすべてが立派な花を咲かせる土壌を作ることなのです。皆さんの心を耕し、豊かな人格を育み、実りある社会を実現するための準備となるのです。

1学期の学びを更に進めるために2学期は賢明祭や様々な行事を通して、それぞれがそれぞれに、自身を表現する機会を大切にし、皆が個性を花開かせるために誰かを支え、繋げていく「土」としての働きを確かなものにせねばなりません。それぞれが、それぞれに、自分の歩みを続けながら、互いに根を張り、支え合い、賢明という庭を美しい色彩(いろどり)の花で満たしてくれることを願っています。

聖書には「キリストの平和があなたがたの心を支配するようにしなさい」とあります。これは、自分自身の心を穏やかに保つこと、そしてその優しさを周囲へ広げていくことを意味しています。忙しくなる2学期も、「優しさに満ちた心」を忘れず、大切にしてほしいと願います。

この夏休み、毎日が新しい出会いと気づきの日々でありますよう。そして、2学期には、ひと回り成長した皆さんの笑顔と再会できることを楽しみにしています。くれぐれも健康に気をつけて、充実した夏休みを過ごしてください。

ではこれで私の話を終わります。

 

 

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