賢明女子学院中学校・高等学校

光あれ 日々の所感 校長 松浦明生光あれ 日々の所感 校長 松浦明生

2023/10/16

結び目を解くマリア様

10月はロザリオの月と言われています。先週、みんなで一緒にロザリオの祈りを唱えました。放送朝礼では、理事長先生からロザリオの祈りについてのお話も伺うことができました。その時にもお話しして下さいましたが、賢明の創立者、聖マリー・リヴィエは、常にロザリオを持っておられて、様々な困難に直面されたときに、マリア様との取次ぎを願って祈っておられたそうです。

今年5月の全校朝礼時に、「この学校にはマリア様のご像がいくつあるでしょう」と問いかけ、「答えはたくさんです」と言いましたが覚えていますか、今朝は、私が一番好きなマリア様の絵を紹介します。それは「結び目を解く(ほどく)聖母マリア」という絵です。フランシスコ教皇様が若かりし司祭の頃、ドイツでこの絵をご覧になって、大変感銘を受けられたというエピソードがあります。

その絵はマリア様の、向かって右側にいる天使が、たくさんの結び目のあるリボンをマリア様に差し出しています。マリア様の手を通ると、一つ一つ結び目が解けて、左側にいる天使が、真っすぐ綺麗になったリボンを受け取るという図柄の絵です。この画は、私たちの日々の生活のなかで、複雑な問題が解決されないことを、絡まったリボンにたとえて、もつれたリボンの結び目を一つずつマリア様が解いてくださっているという意味を物語っています。困難な状況を受け止めて解決しようと努力する私たちの祈りを支え、固く解けなくなってしまったリボンの結び目を解くかのように、解決に導いて下さると信じてこの画に向かい、多くの人々が祈ると言われています。

今、掛け替えなく大切な地球と私達の関係はどのような状況にあるでしょう。この画のように至る所で固い結び目が出来ている状況ですね。

パレスチナ自治区ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスが、イスラエルに一斉攻撃を仕掛けて始まった軍事衝突で、イスラエル軍が徹底した報復攻撃を仕掛けています。ガザ地区は「完全封鎖」に追い込まれて、日毎、人道危機への懸念も高まっています。市民は極限の生活を強いられ、2千人以上の犠牲者が出ているそうです。

ロシアによるウクライナへの軍事進攻が始まって、既に500日以上が経ちました。国連の統計によると、市民の死者は少なくとも9千人以上とされています。最近は温暖化による自然災害も頻繁に起こっています。リビアの洪水では8千人が死亡したと言われています。ハワイでは観光地を壊滅的に焼き尽くす山火事がありました。

私たちが住むこの地球上の複雑な結び目が解けて、全人類が平和で幸福な未来に向かって心豊かな日々を送れるよう、マリア様に私達と共にお祈りくださいと願いましょう。

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