賢明女子学院中学校・高等学校

光あれ 日々の所感 校長 松浦明生光あれ 日々の所感 校長 松浦明生

2025/08/18

全校登校日

おはようございます。

今年の夏は殊更、厳しい暑さが続いていますが、皆さん元気に過ごせていますか?
クラブの練習や試合、賢明祭の準備、補習や模試、ボランティア活動、海外研修など、それぞれの場所で頑張っている姿が、学校やSNSなどを通して、たくさん伝わってきました。炎天下でも、暑さに負けず、前向きに取り組む皆さんの姿や笑顔は、本当に素晴らしいですね。ご家族と一緒に過ごした時間や、旅行など、思い出に残ることも多くあったことでしょう。久しぶりに皆さんの顔が揃い、こうしてお話できることをとても嬉しく思います。

さて、夏休みもあっという間に前半が過ぎました。今朝は、夏休み後半と、まもなくやってくる2学期に向けて、生活に役立つ気づきに繋がるよう、「わらしべ長者」という昔話をしたいと思います。

昔々、あるところに、とても貧しい人がいました。食べるものもなく、住むところもありませんでした。でも、彼の心は真っ直ぐで、誰かを恨むこともなく、静かに、真面目に暮らしていました。ある日、彼は観音様にお参りをし、「どうか、少しでも、良い人生になりますように」と願いました。すると、どこからか観音様の声が聴こえて来ました。

「最初に触ったものを、大切に持って、旅に出なさい。」とのお告げです。その人はお参りを終えた帰り道、石につまずいて転び、道端に落ちていた一本の藁を拾いました。「これが、最初に手にしたものか・・・・・」彼はその藁を大切に持ち、旅に出ることにしました。

さて、歩いていると、藁に一匹のアブが止まりました。彼はそのアブを藁に結びつけて、ぶんぶんと振って、遊びながら歩きました。すると、泣いている子どもに出会いました。アブの音に子どもが笑い、傍にいた母親が「ありがとう」と言って、蜜柑をくれました。彼は蜜柑を持って、さらに歩きだしました。

すると、今度は、喉が渇いて苦しんでいる旅人に出会いました。旅人を気の毒に思い、彼は蜜柑を旅人に与えました。旅人は元気を取り戻し、感謝の印に、着物を仕立てる反物をくれました。反物を持って歩いていると、病気の馬を引いて、困っている商人に出会いました。反物と馬を交換すると、商人は大変喜びました。彼は馬を連れて、さらに旅を続けます。病気だった馬も、心を込めた介抱のおかげで元気を取り戻したので、彼は馬に乗り旅を続けました。

道を進み続けるうちに、ちょうど旅に出かけようとしていた大きな屋敷の主人に出逢いました。主人の、「馬を借りたい」との申しでに答え、大切な馬を快く譲りました。屋敷の主人は男の誠実さに心を打たれ、なんと、屋敷を譲ってくれたというのです。一本の藁から始まる出会いが重なり、ついには長者になったのです。最初に持っていた藁を少しずつ良い物と交換して、貧しかった主人公が最終的には大金持ちになるという昔話です。

この話の本当の意味は、単に「運が良かった」ということではありません。素直で誠実な生き方の尊さを説いているのです。彼は、どんなに小さなものでも大切にし、出会った人に、誠実に向き合い、感謝を忘れずに道を歩き続けました。観音様のお告げを信じ、藁を捨てずに持ち続けたこと。アブを結んで子どもを笑顔にしたこと。蜜柑を惜しまず与えたこと。反物と馬を交換し、病気の馬を助けようとしたこと。その一つひとつが、次の出会いに繋がり、チャンスを生み続けたのです。意図的に何かをするのではなく、訪れる出来事をそのまま受け入れて、ひたすらに歩み続ける誠実さが、心を育て、人を造り、結果として成功を生むのです。

皆さんは夏休みのちょうど折り返し地点にいます。これからの約2週間は、2学期への準備期間でもあります。「まだ宿題が終わっていない」「部活も疲れた」「進路が心配」など、不安気持ちを抱えている人もいるでしょう。でも、「わらしべ長者」のように、一つひとつのことを注意深く捉え、日々の一歩を大切に進めることが、未来を開く力を生みます。誰かに優しくした一言、忘れ物を届けた行動、自分の苦手なことに挑戦した勇気、それらは、誰かの心に届き、自分の心を豊かに育てるエネルギーとなるのです。

わらしべ長者は、最初から「成功しよう」と思っていたわけではありません。ただ、目の前のことに誠実に向き合い、自分を信じて歩き続けました。皆さんも、これからの夏休み後半、そして2学期に向けて、わらしべ長者のように一歩、一歩確実な歩みを続けてください。弛まぬ一歩が、誰かの笑顔につながりますように。そして皆さん自身の未来を照らす光になりますように。

高校3年生の皆さんへ。

この夏は、受験勉強に集中して過ごした人も多かったと思います。模試の結果に一喜一憂したり、思うように進まなくて、悩んだ日もあったことでしょう。でも、臆せず、前向きに取り組めば、そんな日々の積み重ねが、あなたを育む確かな力となります。

受験の結果が重要なのは当然ですが、そこに到る過程をどの様に過ごしたかが大きな意味を持つのです。焦らず、比べず、諦めず。自分の選んだ道を信じて、一歩一歩、前に進んでください。体調管理にも気をつけながら、やわらかな心で感じ、そして深く考え、目の前の課題を乗一つひとつ確実に乗り越えていきましょう。

 

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